役立ち情報・コラム
日本の釣り業界ってどんな業界?
釣りが好き。釣り業界へ転職がしたい。
そうは言っても仕事である以上、釣り業界とはどんな業界なのか?将来性は?など、気になることもたくさん。
日本の釣り業界がどんな業界かを知ることで、安心して「好き」を仕事にできるはず、ここではそんな疑問をデータに基づいて紐解いていきます。

1.データで見る日本の釣り人口
釣り業界の将来性を測る上で、まず最も重要な指標の一つが釣り人口です。
釣りを趣味とする人口は堅調に推移
公益財団法人日本生産性本部が発表している「レジャー白書」によると、年間の釣り人口(海釣り、川・湖沼釣り、釣り堀・養魚場釣りの合計)は、変動はありつつも、レジャー・スポーツとして一定の規模を維持しています。
2021年:約 560万人
2022年:約 520万人
2023年:約 510万人
2024年:約 540万人
(出典:公益財団法人日本生産性本部『レジャー白書 2025』より)
コロナ禍とアウトドアブームの影響
特に、2020年以降の新型コロナウイルス感染症の影響下で、密を避けられるアウトドアレジャーとして釣りが再評価され、新規層や若年層の参入が目立ちました。これは、「三密を避けて楽しめる身近なレジャー」として釣りが再定着したことを示唆しています。
一方で、全体に減少傾向ではあるものの、水産庁のデータでは2021年の調査で釣り人口は870万人とされており、算定の仕方による相違が少なからずあることがわかります。あくまで目安としての数字、また少子化等によるそもそもの人口減といった要因などを照らし合わせると、釣り人口の推移は比較的「安定している」と言えるでしょう。

2.近年の市場規模の推移
釣り業界の規模は、釣具の製造・販売だけでなく、遊漁船、釣り場施設、メディア、アパレルなど多岐にわたりますが、ここでは主に中核となる釣具の国内出荷額の推移を見てみましょう。
釣具市場はコロナ禍を経て安定期へ
経済産業省の生産動態統計や、一般社団法人日本釣用品工業会(JAFTMA)のデータによると、国内の釣具市場は、長らく横ばいが続いていましたが、ここ数年で顕著な成長を見せました。
2020年(コロナ禍初期):釣具の需要が急増し、市場規模が拡大。
2022年(釣用品国内出荷額):約 1,626億円を記録。
なお、釣用品国内出荷額は翌2023年に約 1,492億円、2024年は約 1,381億円(見込み)と推移。2024年はコロナ前の2019年の市場規模と比較して7%上回っている数字となっています。
(出典:一般社団法人日本釣用品工業会 (JAFTMA) 『釣用品の国内需要動向調査報告書』より)

3.今後どのような展望が予想されるか:業界を牽引する3つのキーワード
釣り人口と市場規模のデータが示すように、釣り業界はコロナ渦で急伸、以降は再び落ち着きを見せており「安定期」に入っていることがわかります。「次の成長フェーズ」へと移行していく中で、今後予想される主な展望は以下の3つのキーワードで要約できます。
① DX(デジタルトランスフォーメーション)とコンテンツの価値向上
デジタル化: 釣果を記録・共有するアプリ、AIを活用した魚群探知機、オンラインでの製品販売(EC)がさらに進化します。また、YouTubeやWebメディアなど、釣りのハウツーや情報がデジタルコンテンツとして収益を生み出す構造が確立してきています。
求められる人材: マーケティング、データ分析、Web制作、動画編集など、デジタル分野のスキルを持つ人材の活躍の場が急速に広がっています。
② サステナビリティ(持続可能性)と環境保全
社会的責任の増大: 釣り場環境の保全やゴミ問題への取り組みは、企業のブランド価値を左右する重要な要素になっています。明日の釣りのための環境保全はメーカーの社会的使命です。
求められる人材: 環境活動への企画力、安全意識の高い広報・製品開発、CSR(企業の社会的責任)推進に携わる人材の需要が高まります。
③ グローバル市場の開拓
アジア市場の拡大: 日本の高品質な釣具は、アジアをはじめとする海外市場で高い評価を得ています。特にルアーや高性能リールなどの輸出は好調です。
求められる人材: 海外営業、貿易実務、多言語対応のマーケティングなど、グローバルな視点とスキルを持つ人材は、業界の成長に不可欠な存在となります。

4. 安心して釣り業界で働くということ
① 「好き」が原動力となり、高いパフォーマンスを生む
釣り業界で働く人々は、共通して「釣り」という趣味に高い熱意を持っています。この情熱こそが、製品開発やコンテンツ制作において、市場のニーズを的確に捉え、高いモチベーションとパフォーマンスを生み出す最大の原動力となります。あなたの「好き」は、ここでは間違いなく競争力になります。
② 異業種のスキルが活きる多様なフィールド
デジタル化、グローバル化、サステナビリティの推進により、釣り業界は今、単なる製造・販売の枠を超え、IT、マーケティング、ロジスティクス、広報といった異業種で培ったスキルを強く求めています。
特に、20代~40代の皆さんが持つデジタルスキルやマネジメント経験は、業界の新しい成長を牽引する鍵となります。
③ 若年層や新規層の増加による市場の底上げ
釣り人口が堅調に推移し、若年層の参入が増えていることは、今後10年、20年先の市場が安定的に支えられていくことを意味します。
…「未来の安定性」は転職を考える上で重要な安心材料となるはず。さあ、あなたの「好き」を、次のキャリアへ。